【ゲリラ豪雨・洪水・台風】水害で水没した車は廃車するしかない?
去年から7月〜8月にかけて水害が多い印象ありますよね。今年も九州を中心に記録的な大雨となり水害が発生しました。
今回の雨は梅雨前線が停滞したことで一箇所の雨量が上がり水害につながったと言われています。昨日、気象庁長官が「これほどの長期停滞は記憶にない」と発言したことでニュースになりましたが、なんと雨は7月3日から13日連続降り続き、2年前の西日本豪雨の11日を超えたそうです。
やはり全世界的に気候の変動は話題になっていて、今後毎年水害が起こる可能性もあります。日本は海に囲まれ水が豊かな国ですが、水害とは切っても切り離せない関係にあるとも言えます。万一の時どうすれば良いのか一応学んでおきましょう!!
車が冠水・浸水したらどうなる??
大型台風や豪雨などの災害報道の映像を見ていると、冠水した道路を走る車を見ることがあると思います。もし、自分の住む地域が冠水してしまったらどうするか、まず対処できるのであれば、【冠水した道路には絶対に進入しない】です。
車の故障もありますが、冠水道路は泥水であることがほとんどで道路の状況が読めないことがほとんどです。重大な事故に繋がり命の危険にも繋がります。
近年のゲリラ豪雨・台風などは予測を遥かに超えるスピードで増水し、気象庁も予測ができない事態になっています。洪水・水害は油断から命を落とすかたもいますので、車から脱出ができない事態に陥ることも多分に考えられます。
もし車が浸水した場合、水が引いた後走行ができたとしても水に触れた電気系統のダメージやショートにより発火や爆発が起こる可能性、またブレーキが効かなくなる可能性もあるので【冠水した道路には絶対に進入しない】ことを心がけてください。
車の下部だけの浸水だから大丈夫でしょ?
今回の九州の災害のように、車を動かすこともできぬまま水の被害に合うこともあると思います。「例えば車の下部だけの浸水だから大丈夫」と外見上問題がなさそうでも、ボルトの穴やマフラーの穴からエンジン内部に水が入ると一瞬で壊されてしまうんです。30センチくらいがデッドラインだとか。
もし、浸水してしまったら以下のように一時対応をしましょう。
■水が引いても自分でエンジンをかけない
■自動車保険やJAF、自動車販売店、整備工場などに連絡をして対応してもらう
高電圧のバッテリーが搭載されていて危険です!
冠水した道を通ってなんとか抜けられたとしても、安全のために修理・整備工場へ持ち込むようにしましょう。
通行の妨げになるなどの理由で、やむを得ずクルマを移動させなければならないときには、シフトレバーをニュートラルにして、手で押して移動させてください。
車に閉じ込められた場合
車に乗っている状態で浸水・冠水した場合、また道路の状況が悪く水中に車が転落してしまった場合、とにかく慌てず対応しましょう。(想像しただけでも怖いですが)
安心と言っていいのかわかりませんが、車は水中に落ちてもすぐに沈むことはないそうです!脱出は以下のように落ち着いて対応しましょう。
■落ち着いてシートベルトを外し、窓が開けられる状態であれば窓から脱出。仰向けになり背中側から外に出る形をとると脱出しやすいです。
■窓から脱出が難しい場合は胸から首の辺りまで浸水するのを待ち、ドアロックを解除して足でドアを押し開け脱出します。
窓も開かない、シートベルトも外れないという最悪の事態になった時、念のため脱出用アイテムを車内に常備しておくと安心です。
浸水・水没した車の損害について
水害の場合、エンジンや電気系が損傷するので修理不可能となり【全損扱い】となることが多いようです。車両保険には一般的に「一般型」と補償範囲が狭い「エコノミー型」の2種類があり、保証は以下のようになっています。
それぞれ契約時に設定した金額が支払われます。
エコノミーは保証範囲が狭いので割安ですが、水害の可能性がある地域に住んでいる方や、近年大雨が続く地域の方は今入っている保険を見直すのも良いかもしれません。
地震大国日本のため、地震起因の津波や火災、噴火などはどちらも保険適用外となります。
水没・冠水した車を修理する場合
修理して乗り続けるかどうかですが、「この愛車は手放せない!」という方は修理一択でしょうが、判断に迷う場合は損か得かで考えましょう。
例えば車の年式が最近の場合は修理した方が価値があると思いますが、一般的な車は8年〜10年で価値はほぼ0に等しくなります。
【確定申告書等作成コーナー】-耐用年数(車両・運搬具/工具)
修理費の目安として車種により変わりますが、以下のようになります。
床下浸水:25万円〜
シートまで浸水:50万円〜
エンジン等の修理:100万円〜
修理費用が車両保険の上限を超えると、超えた分は自腹で精算となりますのでどちらがお得かで考えましょう。
水没・冠水した車を廃車にする場合
乗り続けるリスクと修理の金額を見た上で廃車か売却する場合、どこまで浸水したかで金額が変わるそうです。
できれば廃車にする前に売れるかどうか査定してもらい、次の車の頭金にできたら良いですね!廃車する場合も少額ですが買い取ってくれる業者もあるようです。
自分の車が水害に遭うなんて、予想していなかった事態が起こる気象の変化。これから私たちが想像できない気候変動があるかもしれないことを考えると、やはりまずは保険に加入すること、そしてもし水害に合ったら車を乗り続けるか廃車にするか落ち着いて考えてみましょう!